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2020-04-23
心和らぐ放送 今だからこそ~内田智之(KFBアナウンサー)
私が大学3年の時、父が肝臓がんで入院しました。
根っからの関西人で明るく饒舌だった父が、余命を宣告されると、人が変わったように口数が減りました。
死の3日前。病室にはラジオが流れていました。盛り上がるDJ同士のトーク。
しばらくすると、父は会話に釣られるように笑いはじめ、嘘のように明るい表情へと変わりました。
ラジオが届ける「普段通りの日常」に心の緊張が解けたのかもしれません。家族にもできない助けが、放送を通してできるかもしれない。
父の死後、私は急きょ進路を教師からアナウンサーに変えました。
緊急事態宣言が出され、多くの人が非日常の生活を送っています。
日々ニュースを正しく伝えるとともに、こんな時だからこそ、視聴者の皆さんの心が和らぐ放送ができればと考えています。
父がラジオを聞き心が穏やかになったように、テレビを通して皆さんの心の緊張がほぐれる瞬間が作れたらうれしいです。