自民党の総裁選では、派閥の裏金事件を受けた政治改革が大きな争点です。実効性のある対策は打ち出せているのでしょうか。

　（政治部・村川仁基記者報告）
　決選投票にもつれ込むことが確実視されるなか、最大派閥だった安倍派議員の支持を得る思惑もあり、議論は停滞しています。

　裏金事件への対応を巡っては、政策活動費の廃止や国庫返納などを打ち出し改革姿勢をアピールしていますが、いずれの候補も再調査には否定的です。

　推薦人に裏金事件で処分を受けた議員が多く含まれる高市さんは「決まった処分をひっくり返すのは独裁だ」としています。

　また、小泉さんは、衆議院を解散することでみそぎとしたい考えです。

　一方、裏金に関わった議員の公認問題について当初、非公認とする可能性も示唆した石破さんも「新体制になって決めることだ」と後退しています。

　自民党内からは「蒸し返すとドツボにはまる」という声が出る一方で、公認については「今、明確にしておかないと、選挙前に再燃して衆議院選挙に響く」との声もあり、国民の理解を得られる方針を示せるかも問われています。