同性同士の結婚が認められていないのは憲法に違反するとして、同性カップルらが国に損害賠償を求めた裁判で、東京高裁は「憲法違反」の判断を示しました。

　（吉田遥記者報告）
　判決言い渡し後、原告らは涙を流しながら、手を取り合って喜びをかみしめていました。

　都内などに住む同性カップルらは同性婚を認めていない民法などの規定は憲法に違反しているとして、国に損害賠償を求めています。

　東京高裁は30日の判決で「婚姻は安定的で充実した社会生活を送る基盤をなすもので男女間と同様、十分に尊重されるべき」と指摘しました。

　そのうえで、異性どうしの婚姻で認められている法的な利益が同性カップルにはないことについて、「差別的取り扱い」だとして憲法違反としました。

　一方、賠償については訴えを退けました。

　高裁で憲法違反が指摘されるのは札幌高裁に続き2例目で、今後の判決にもいい影響を及ぼすだろうと弁護団は期待感を示していました。