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2024-11-02 22:30:20 配信

“季節外れの大雨”で3連休初日に影響広がる 交通に乱れ、緊急安全確保も

“季節外れの大雨”によって2日夕方から夜にかけて、東海や関東で相次いで警報が出されました。新幹線のダイヤが乱れ、予定されていたイベントも中止になるなど、各地に影響が広がりました。(11月2日OAサタデーステーション)

■激しい雨風に各地で警報相次ぐ

気象庁は、神奈川県の小田原市付近や静岡県の熱海市付近などで猛烈な雨が降っているとして、「記録的短時間大雨情報」を発表しました。雨のなか赤レンガ倉庫の広場で始まった、各地のグルメや特産品をPRするイベントです。

出店者
「やっぱり少ないですね。それでも来てくれたお客さまがいらっしゃって楽しそうに買ってくれるのでよかった」

去年は3日間で12万人以上が来場。生憎の雨で人出はまばらでしたが、屋根がない中、傘を差しながら食事をする人たちがいました。

季節外れの雨風をもたらしているのは、10月31日に台湾に上陸した台風21号です。最大瞬間風速50メートルを記録し、死者2人、600人近くがけをする被害が出ました。1日夜、すでに温帯低気圧に変わりましたが、なぜ日本に大きな影響をもたらしたのでしょうか。

手塚悠介気象予報士
「台風がこの時期としては珍しいコースをたどったというのが原因です。例年この時期、夏の高気圧というのは弱まってきまして、その縁を通る台風というのは、日本には近づきません。ただ今年はまだまだ南側で高気圧が強い状況ですその縁を通る台風がこの時期としては珍しく日本に近づいてきたとうことなんです」

この大雨と強風は、未明から九州北部や山陰地方などを直撃しました。長崎県北部では午前1時過ぎに、非常に激しい雨が同じ場所で降り続く「線状降水帯」が発生。午前2時頃、長崎県・佐世保市では雷とともに激しい横殴りの雨風が吹きつける様子がとらえられていました。住民は。

撮影した佐世保市民
「この時期でこれだけ降るのは珍しいと思って、雷と雨と風が結構強くて夜中もすごくて寝られなかったような状態だった」

長崎県や福岡県では、平年の11月に降る雨の2倍以上の量がたった1日で降った場所も。また愛媛県松山市では、午前11時半までの1時間に、およそ100ミリの猛烈な雨が降ったとみられ「記録的短時間大雨情報」が発表されました。この雨で松山駅構内には水があふれ、住宅街の道路も冠水しました。

松山や今治などの4か所では、観測史上最大の1時間雨量を観測しています。そのため松山市内の川の水位が上昇し氾濫の危険度が高まってしているとして、「緊急安全確保」も出されました。11月に観測された24時間の降水量が、最も多くなった広島市では行方不明者も出ています。消防によりますと、午前7時すぎに川へ船の様子を見に行った高齢男性の行方が分かっていないといいます。

■新幹線一時運休にイベント中止も

この大雨は3連休初日、各地へ向かう人たちにも影響を及ぼしました。東海道新幹線や山陽新幹線では、大雨のため一部区間で運転を見合わせに。

報告・高橋和ディレクター
「JR博多駅です、チケットの変更するお客さんの列が駅の外まで続いています」

多くの人が、窓口や券売機に列を作っていました。

神戸まで向かいたい客
「できたら自由席に潜り込めたらと思うんですけど…みんな待ってるんですかね」

そして2日夜に予定されていた日本シリーズの第6戦は。

報告・桝田沙也香アナウンサー
「横浜スタジアム前です、朝から雨が降ったりやんだりを繰り返しています。日本シリーズの試合は中止となりました」

試合は明日に順延、屋外球場での中止は実に21年ぶりです。

横浜ベイスターズファン
「(中止になって)悔しい。テレビで熱狂的に応援します」

今回各地に降った警報級の大雨は、9月に被害が出た大雨と降り方が似ているといいます。

手塚悠介気象予報士
「台風が前線に取り込まれていきまして、雨雲がどんどん急発達したことが原因なんですけれども、雨の元となる湿った空気が梅雨の時期のように強くなって九州、四国、山陰という広範囲で大雨をもたらしました。今回は前回大雨になった能登の状況と、ケースとしてはすごく似ていると思います」

■浸水被害の仮設住宅では再びの雨に不安の声

地震発生から10か月たった能登半島。石川県輪島市では、9月下旬に降った大雨により仮設住宅200戸以上が床上浸水しました。

報告・仁科健吾アナウンサー
「9月の豪雨で浸水被害があったこちらの仮設住宅では今も復旧作業続けられています」

仮設住宅の中を見てみると床板がはがされ、基礎部分がむき出しになっているところもありました。仮設住宅に入居した3日後に、大雨で再び避難を余儀なくされたという女性は。

仮設住宅で暮らす女性(83)
「(雨の予報に)またかと、またかしか出ない。また始まったかと」

再びの雨に不安を募らせています。

仮設住宅で暮らす女性(83)
「(能登豪雨では)もうちょっとあと1センチで床上にあがるギリギリのところまでいっていたんです。(雨の)心配がないということはない、今夜も降らないといいなとか。(夜中に)途中で気づいて起きて見ることもある」

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