2025-09-10 18:18:15 配信

議会を批判 田久保市長の狙い 辞職選ばず「議会解散」怒りも

 田久保市長の決断は「議会解散」でした。市議会は「大義なき解散に怒りしかない」と猛反発です。

■議会解散 田久保市長の狙い

 静岡県伊東市の田久保真紀市長が向かったのは市議会の議長のもと…。

伊東市 田久保真紀市長
「伊東市議会議長、中島弘道さま。令和7年9月10日、議会を解散するため通知を致します」

 10日朝、議会の解散に踏み切ったのです。

 学歴詐称疑惑を巡り、議会が全会一致で市長の不信任決議案を可決したのが1日…。

 市長には自らが辞職、失職するという道もあったのですが、選んだのは議会の解散です。

■判断の理由…不信任案の可決 審議がストップ

 その判断の理由は…。

伊東市 田久保真紀市長
「今回、本当に残念ながら議会の初日に不信任案決議が全会一致で出て、審議の方がすべてストップして議会の方も行われないという形になった。議会と市長が両輪で市政を担っていくためには、ここで解散という決断が必要ではないかと判断した」

 田久保市長は不信任案の可決によって審議がストップしていると議会を批判しました。

伊東市 田久保真紀市長
「議会の方が最終日まで滞りなく進んで、最後の段階で私に対する不信任決議が出た場合には違った選択肢もあったのではないかと考えている。衰退の道から再生の道へ至る過程において今のこの在り方でいいのか、改めて市民の皆様に信を問いたい」

 解散に伴い行われる市議会議員選挙。自らに近い候補を擁立するのか、田久保市長が解散の狙いについて語りました。

■辞職選ばず「議会解散」に怒り心頭

 解散によって議長から前議長になった中島弘道前議長は怒り心頭です。

伊東市議会 中島弘道前議長
「この大義なき解散につきまして、本当に怒りしかありません。多くの市民も納得いくものではない」

 前副議長も怒っています。

伊東市議会 青木敬博前副議長
「たった1人のためですからね。たった1人のためにこれだけ6万4000人が苦労したり、不安になったり、色々な思いをして、これは許されないことだと思っています。皆さんが汗水流して稼いだ4500万を使って選挙を行うことで自分のため、市民ファーストよりも自分ファーストなんだなという印象」

■「議会解散」賛否の声

 田久保市長が当選したのは今年5月…。

 その翌月には学歴詐称疑惑が持ち上がり、田久保市長は卒業証書とされる文書を議長らに「チラ見せ」。

 その後、7月に入って大学を除籍されていたことを公表し…。

伊東市 田久保真紀市長
「速やかに辞任をしたいと考えています」

 7月中に辞任をする考えを示していたのですが…。

伊東市 田久保真紀市長
「今後ともよろしくお願い致します」

 結局、辞意を撤回しました。そして今回の議会の解散です。

伊東市民(50代)
「仕事が成立しないなら、やめればいい。ひと様をけり落として自分が残るっていうのは違う」
「よくなればいいなと思っていて、解散した結果、また伊東が変になっちゃいけないと思う。解散したことで伊東が活性化して伊東がよくなればいい」

伊東市民(70代)
「大義のない解散。議会の方で何か問題があったわけではないので、もう少し市長さんに冷静になっていただきたかったなと。残念に思う」

 解散を受けた市議会議員選挙は40日以内に行われることになります。

伊東市 田久保真紀市長
「(Q.考えに賛同する人を擁立する準備を?)そういったことではございませんので、今の状況に対して我こそは伊東を変えるんだと、そういった形で手を挙げていただける新しい力に期待をしております」

 新しい議会になっても再び不信任決議案が可決されれば、今度は失職するしかありません。

 阻止するために必要なのは「田久保派」の議員です。

伊東市 田久保真紀市長
「(Q.議会改革を念頭に置いている?)市民の皆様に信を問いたい一番のところではございますけれども、今回このような形の選択になったこと、これが一つの伊東の大きな改革につながることを信じて皆様に信を問いたい」

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