県内のＳＤＧｓに関する話題をお伝えします。
１７の目標のうち１３番の「気候変動に具体的な対策を」に関して。
脱炭素社会の実現に向けて、大熊町で作られているバイオエタノールを燃料に使った車両の公道での試験走行が初めて行われました。
列をなして走行している車やバイク。
これらの車両は、バイオエタノールを混ぜた燃料を使って走っています。
植物を原料とするバイオエタノールは、成長する過程で二酸化炭素を吸収することから、カーボンニュートラルの実現に向けて、期待が高まっている燃料の一つです。
バイオエタノールは従来、サトウキビなどの植物を搾った時に出る糖分を原料に作られますが、大熊町の研究施設では搾った時に残る葉や茎からでもバイオエタノールを作ることが出来ます。
そのため、この施設では糖分がほとんど含まれていない植物を原料に、バイオエタノールを作っています。
バイオ燃料を製造する施設の中田浩一理事長は「カーボンニュートラルを考えると、今も普及をしているのがバイオエタノールだと思います。さらにここに第２世代のバイオエタノールを加えていくと、どの地域でも使える可能性が出てきます。」と話していました。
この施設では、浪江町で育てられたイネ科のソルガムという植物を原料にしていて、福島発の燃料を使ったカーボンニュートラルへの取り組みが進められています。
中田理事長は「世界のカーボンニュートラルに貢献出来ていけるのではないかなと考えています。」とも話していました。
この施設では、１日当たり３００?ほどのバイオエタノールが製造されていて、今後は、国内の自動車レースに出場する車にも活用される予定です。