2025-09-20 18:48:04 配信

小泉氏が出馬会見“賃金100万円増”も “去年との違いは…”会見を分析

 自民党の総裁選挙の告示が22日に迫るなか、20日に小泉農水大臣が記者会見を開き、出馬を表明しました。立候補予定の他の4人も支持拡大へ動きを見せています。

■小泉氏が出馬会見“賃金100万円増”も 

 異例の土曜日の出馬表明で雪辱を期します。

 22日に告示される自民党の総裁選。小泉農水大臣が青のネクタイ姿で出馬会見を開きました。

小泉農水大臣
「初当選から16年、自民党は再び危機の中にあります。もう一度、国民の声を聴き、国民の思いを感じ取り、国民の不安に向き合う。そして、国民の求める安心と安全を実現する政党に自民党を立て直す。私はその先頭に立つ決意でこの度の総裁選に挑戦することと致しました」

小泉純一郎元総理大臣(2001年)
「自民党をぶっ潰します」

 父・小泉純一郎元総理大臣譲りの解党的出直しを宣言。最優先すると訴えたのは“物価高対策”“賃金の大幅アップ”です。

小泉農水大臣
「私は年1%程度の実質賃金上昇を目指すという今の石破内閣の目標を引き継いで、この目標を達成すべく賃金上昇に向けた政策を総動員していきたいと思います」

 2030年度までに平均賃金100万円アップを目指すとした公約を掲げました。また、野党と合意したガソリンの暫定税率の廃止を実行。そして、年収の壁についても引き上げる方針を示しています。

 一方、去年の公約で掲げた選択的夫婦別姓は公約には入れず、事実上、撤回した形になります。

小泉農水大臣
「(Q.選択的夫婦別姓を公約に入れない理由は?)考えが変わったことはないが、政治の役割は政策の優先順位を明確にして取り組むことでもある」

 野党側は会見をどう見たのでしょうか。

立憲民主党 野田佳彦代表(68)
「ガソリン暫定税率廃止についても小泉さんが前向きなお話をしている。かなり化学反応が起こってきている。我々にとっては政策実現のチャンスだと思います。これからの討論を注視したい」

■“去年との違いは…”会見を分析

 去年9月の総裁選では1回目の投票で3位に。決選投票に進めず敗れ、リベンジを期した2度目の挑戦です。

政治部与党担当 森洋介記者
「今回の公約では石破政権の路線を継承する政策も多く、目新しさはあまり感じられませんでした。その根底にあるのは前回の反省。前回は『長年、議論ばかり続けて答えを出していない課題に決着をつけたい』と意気込んだものの、選択的夫婦別姓の導入などが波紋を呼び、後の失速につながりました。そこで今回の総裁選は『地に足の着いた体勢で、地に足の着いた政策を訴えることを基本にしている』と陣営関係者は話します。小泉大臣も『今は党の分断を招く局面ではない』と周囲に話していて、党内で意見が割れているテーマについては今回の主要政策から外すことで党内がまとまりやすくなるようにしたい狙いがあるとみられます。しかし、陣営議員の1人は『去年からトゲを抜いただけのものになっていて、総理になったら何をしたいのかと問われた場合に答えられない』と指摘していて、小泉大臣の個性を生かしきれていない内容だともいえます」

 19日、会見を行った高市前経済安保担当大臣(64)も、党内融和を重視した“マイルド路線”に切り替えています。

高市前経済安保担当大臣
「ジャパンイズバック。もう一度、日本は声高らかに言わなくてはなりません」

 これで5人の政策が出そろい、支持拡大の動きは本格化してきました。

林官房長官(64)
「触ってもいいですか?」

 林芳正官房長官は都内のレコード会社でコンテンツ産業の視察へ。得意のピアノを披露しました。

林官房長官
「YOASOBIのAyaseさんが、日本の音楽は誰にも負けない、世界で最高だというメッセージを出しておられましたけれども、まさにそういう時代が来ていると感じることができた」

 小林元経済安保担当大臣(50)は高騰を続ける米の生産現場を視察しました。

小林元経済安保担当大臣
「需要に応じた形での生産、こうした方針をしっかりと皆に共有しながら、確かな米作、しっかりと所得が上がっていくような環境整備が必要だと思いました」

 茂木前幹事長(69)は外国人の若者の迷惑行為対策としてコンビニを視察しました。

自民党 茂木前幹事長
「基本的には違法外国人ゼロに向けて(法令が)整っていない部分、しっかり整えていきたいと思います」

 総裁選は22日告示。来月4日には新総裁が決まります。

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