2025-05-07 19:02:14 配信
コメ“17週連続”値上がり 卵も高騰“過去最高値”に迫る いつ安くなる?

■コメ5kg4233円 過去最高
一体、いつになったら安くなるのか、ため息が聞こえてきそうです。コメの高止まりが続いています。
7日午後、農林水産省が発表した全国のスーパー約1000店舗で販売されたコメの平均価格は、先月27日までの1週間で5キロあたり4233円でした。
前の週と比べて12円高くなりました。これで17週連続の値上がりです。ここ数週間、価格の上昇は落ち着いた感じはありましたが、この1年間では2倍ほどです。
石破総理大臣もコメの高騰対策に本腰を入れるようです。
自民党 小野寺政調会長
「備蓄米の放出を含めて努力をしていますが、まだ米価が下がった実感も出ていないということで政府と協力して物価高対策をやってほしい。そのようなご指示がございました」
ただ、なかなか価格が下がらないのが現状だといいます。
スーパーたなか三丁目店 田中達人店長
「5キロが大体4500円から4800円くらい。5キロのコメもあまり入らなくなったタイミングもあったので、確保しやすくなった実感はない」
70代の人
「高いですよほら。消費税入れて5262円だって。ちょっとこれは高すぎますね」
「(Q.備蓄米のニュースもあるが?)出てるんですかあれ?早く出して安くしてほしい。ちゃんと出して!」
JAは今月1日の時点で、落札した備蓄米を29%しか出荷できていません。
スーパーたなか三丁目店 田中達人店長
「月が変わるごとに上がってしまっている感じなので。5キロのコメも先月は4200円くらいで出せたものが、今は4500円くらいまで上がってしまったので、まだ上がり続けているなというのが正直なところ。今のところは下がる予見がないので、遅れている備蓄米の放出を早めにしてほしい」
■“輸入米100%”牛丼店も
そんななか、外食産業に“新たな”動きが起こっています。飲食店では、これまであまり見られなかった国産米と輸入米を合わせたブレンド米が出始めているというのです。
牛丼チェーン「松屋」を運営する「松屋フーズホールディングス」は、米の不足感から去年5月から一部店舗で実験的に国産米とアメリカ産のコメを混ぜたブレンド米を使用。
さらに、今年4月には一部店舗でブレンド米からすべてアメリカ産米に切り替えました。
松屋フーズホールディングス
「現在はアメリカ産のカルローズ米100%です。(一部店舗)国産米が安定的に確保できるようになるまでは、輸入米を使用する予定です」
また、「吉野家」でもおととし春から一部店舗を除き、国産米と輸入米のブレンド米を使用しています。
吉野家ホールディングス
「コメの仕入れは産地決めではなく、品質を軸に決定をしています。当社が大切にするコメの基準は牛丼や定食に合う粒ダチが良く程よいねばりと甘みを併せ持つコメであり、今後についてもこの基準に合わせて配合を検討して参ります」
一方で「すき家」を運営する「ゼンショーホールディングス」は、国産ブランド米から輸入米に変える予定はないとしています。
■卵も高騰“過去最高値”に迫る
卵かけご飯の食べ放題が名物の店では、コメ価格の高止まりは非常に厳しいといいます。
喜三郎農場 高木大地オーナー
「2、3年前と比べたら2.5倍くらい値段、今月も上がったんで…」
「(Q.食べ放題続けられる状況?)そうですね。それを目当てに来ていただいているお客さんがたくさんいらっしゃるので、値上げさせていただいたんですけれども続けています」
さらに、店を苦しめるのが卵価格の高騰です。店は卵かけご飯の食べ放題は続けるものの、卵食べ放題は取りやめたといいます。
喜三郎農場 高木大地オーナー
「明らかな赤字でマイナスになっていたので、採算取れないメニューがあったのが一部やめました。それは卵食べ放題のメニューをやっておりまして」
「JA全農たまご」によりますと、7日、Mサイズの卵1キロは東京で340円で、今年2月から3カ月、300円を超えています。
卵の価格は去年末ごろから上がり始めて“エッグショック”と呼ばれ、過去最高値を記録したおととし春ごろの水準に迫っています。
卵価格上昇の理由について、専門家はこう指摘します。
元東京農業大学教授 信岡誠治氏
「最大の要因は今年の1月に特に発生が多かった鳥インフルエンザで。2つ目の要因が(去年)卵の価格が非常に安くてほとんどの(養鶏の)経営が赤字だった。鶏の羽数を増やさずに抑えてきました」
ニワトリを減らしたところに鳥インフルエンザが発生してしまい、卵不足になって価格が高騰したというのです。
では、一体いつになれば価格が下がるのでしょうか。
元東京農業大学教授 信岡誠治氏
「今年1月から新しく卵を産む鶏の数が増え始めて。産み始めるのが今年の6月半ば以降ですから、7月ごろから少しは(価格が)落ち着くのでは」
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