2025-10-24 12:20:20 配信

コメ増産に“待った” 鈴木農水大臣「不足感ない」 高値対策に「おこめ券」

 鈴木憲和農水大臣(43) は前政権からコメ政策を転換し、コメの不足感がある状況ではないとして増産に待ったをかけました。新たに「おこめ券」の配布を打ち出しています。

■鈴木農水大臣コメ政策転換 来年は生産減少へ

鈴木農水大臣
「(地元)山形県のおコメに『はえぬき』がある。私は農林水産省出身でもあるので『はえぬき大臣』です。小道具を忘れていた。これがはえぬきです」

 自らオーナーを務める田んぼで収穫されたコメを持参し、インタビューに応じたのは初入閣した鈴木憲和農水大臣です。

 農水省の元官僚で、趣味は「おいしいおコメ探し」。座右の銘に「現場が第一」を掲げています。

小泉進次郎前農水大臣 (5月 衆院農水委員会)
「スピード感を持って、できる限り広く地域に備蓄米が行き渡る努力を続けたいと考えている」

 前任の小泉氏は就任から10日後には、備蓄米を小売店に放出し価格高騰を抑える試みを行いましたが。

鈴木農水大臣
「備蓄米を放出するべきだったのは去年の春先から夏にかけて。備蓄米は残念ながら出るスピードも遅いし、スーパーに並んだとしても、すぐに売り切れて、私も何軒もスーパーを自分で回ったが、1回も備蓄米を見ることがなかった」

 コメの価格は5キロあたり4142円と、依然として高止まりしているなかで打ち出したのがおこめ券の配布です。

「本来国がやらなければならないことは本当に困っている方にしっかりと支援が届くことだと思っている。(おこめ券は)あすにでも対応すべきだと私としては認識しているので、今やれるスケジュールの範囲、最大限早く届くように努力させていただきたい」

 石破政権で増産に転換したコメ政策。

小泉前農水大臣 (8月)
「まさに増産の方向性、この方向性にかじを切る」

 コメの生産量は今年およそ748万トンになる見込みで、需要量を上回る見通しです。

 しかし農水省の関係者によりますと、来年は今年の需要量と同じ711万トン程度に減らす方向で調整しているということです。

鈴木農水大臣
「今の状況は不足感がある状況ではないと思っている。そういう状況の中で来年については安定的な生産に向けて需給バランスをとれるような生産の目安を示していく」

■「政策が後手後手」増産の農家

 去年まで主食用と飼料用を4:6の割合で生産していたコメ農家は今年すべて主食用に切り替え、来年からは、東京ドームおよそ1個分にあたる5万平米の田んぼを新たに借りて、40万平米にまで拡大させる予定です。

浅野ファーム 浅野浩代表
「年間でコメを契約してほしいという客がもう何件かあるので、自然と増産になるのかな、ウチは。国の政策が後手後手」

 すでに種もみを購入しているため、再来年までは減産することは難しいといいます。

浅野代表
「実際に今年は種もみを注文してしまっているので、結局それ(減産)が割に合うかどうか」

(「グッド!モーニング」2025年10月24日放送分より)

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