2025-07-28 18:58:12 配信
人の密集で熱中症に? 花火大会「人いきれ」注意

■人の密集で熱中症に?
この夏、一度限りの夜空を見るために次々と集まる人、人、人。花火大会の人混みは、それ自体も“風物詩”ですが…。
臨床教育開発推進機構 三宅康史医師
「お互いが温め合ってしまう。熱中症のリスクが上がる」
そこには熱中症の見えない危険が潜んでいました。
27日、さいたま市で開催された花火大会。約8万人の観客が空を見上げました。打ち上げ開始の2時間前から取材を開始。屋台の通りは大混雑でした。
日が陰り始め、午後1時半ごろ観測された最高気温からは3℃以上ダウン。それでも、30℃超えは続いていました。
40代の人
「めちゃめちゃ暑い、耐えられないほどに。昔から大宮の祭りはずっと暑いので、夏はここでも駅前でも暑いので、人が多いところはずっと暑いですね」
飲み物を買うにも行列ができるなか、広い会場は花火を待つ人で埋め尽くされました。
午後7時半に幕を開けた花火大会ですが…。
熱中症とみられる症状で救護所に運ばれたのは18歳の女性。症状が落ち着いたころ、直接話を聞くことができました。
女性
「急にクラッて感じで、あれ?視界が…って。手もあまり動かなくて、熱中症じゃないかって。立っているのが危ないと思ったから座った。自分で水分をとらなかった。(水分補給を)怠ったと反省」
日中より気温が下がる夜間にも襲ってくる熱中症。実は、この人混みが危険なのです。
臨床教育開発推進機構 三宅康史医師
「今の人いきれは、熱中症リスクが直接関係するようになっている」
漢字で「人の熱」と書く「人熱れ(いきれ)」。人の密集によって発生する暑さを表現する言葉です。
臨床教育開発推進機構 三宅康史医師
「吐く息は体から37度に温められて、非常に湿度の高い状態で吐き出されるので、その場の湿度、温度が上がってきます。人がたくさん密集すると、自分自身も周りの気温や湿度も上がる」
会場でも「人いきれ」は確認できました。
混雑が高める熱中症のリスク。人いきれは、どう対策すればいいのでしょうか。
臨床教育開発推進機構 三宅康史医師
「暑い、人いきれの中に自分を長く置かない。自分の体調を相談できる人も一緒に来てもらう。保冷剤であるとか、長く冷たさをキープできる水筒なんかを持ち歩くということが、夏のイベントの中で人いきれでやられないための方法」
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