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2025-04-09 19:07:14 配信

“コスパ抜群”とんかつ定食 ワンオペ店“人気の秘訣”

 接客から調理まですべて1人で行う飲食店。なぜ「ワンオペ」にこだわるのか。店主に人気の秘密を聞きました。

■“コスパ抜群”とんかつ定食

 サクッとジューシーなロースカツ定食に大きなチキンカツとカキフライが2個も入った日替わりランチ定食。

客(20代)
「すごい柔らかいのが気に入ってて、きょうどうしても食べたくて」

 接客から調理まで店のすべてを1人で切り盛りするのは「ワンオペ店主」の田中秀明さん(52)。1977年に両親が開店した店を11年前に引き継ぎ、それ以降は田中さん1人で営業を続けています。

 午前11時、まだ開店する前ですが、すでに大忙し。

“ワンオペ店主”とんかつ克芳 田中秀明さん
「(Q.やはり時間に追われる?)そりゃ追われますよー」

 そして、あっという間に開店時間になると、開店していきなり6人が同時に来店。ワンオペの田中さん、どう対応するのでしょうか。

 まずオーダーを取ると、すぐさま次のお客さんの注文が…。

 注文を聞き取り急いで厨房(ちゅうぼう)に入ると、揚げ物を行う間に定食用のキャベツ、味噌汁、ご飯を準備。手を止めている時間は一切ありません。

田中秀明さん
「お待たせしましたー」

 自ら配膳し、またすぐに厨房へ戻るとフライヤーのチェック。

田中秀明さん
「もう早め早めに、揚げすぎたものは元に戻せないので」

 配膳中にも…。

田中秀明さん
「いらっしゃいませ、何名様?カウンター席どうぞ~」

 全く休む暇がありません。

 それでも一切、料理やサービスに手を抜かないのが田中さん流のワンオペ。客も大満足です。


「ちょうど火が通って、よくワンオペでできるなと思います」
「おいしいすよ。同年代の店主さんが1人でやっているので応援したくなる」

田中秀明さん
「豚肉を使って1100円でランチ出してるんですけど、大体お客様から心配されるぐらい、ちょっと安すぎだよっていつも言われるので。パートさんを雇ってしまうと、どうしてもこの価格設定では出せないので、やっぱりお客様に喜んでいただくっていうのがやっぱり一番のメインでやってます」

■都心で100年超“女将の流儀”

 一方、秋葉原で1人、ラーメン店を切り盛りする古室真由実さん(44)。創業は明治45年、曾祖父と曾祖母が始めたラーメン店を代々引き継ぎ、真由実さんが4代目。

 100年以上続く老舗の自慢は、昔懐かしいラーメンに優しい味わいの中華粥です。

 コロナ禍でアルバイトが辞めて以降は、真由実さん1人で店を営業しています。

 ランチタイムになると、カウンター席はサラリーマンで満席に。中華鍋を振るい、テキパキとラーメンも同時にゆでていきます。

 人気の秘訣は味もさることながら、女将さんの人柄。令和の時代ではあまりない「ワンオペ」ならではの触れ合いがあります。

女将
「お花見行きました?」

「行きました」
女将
「いいですね」


「30年?」
女将
「私ですか?私は20年はなってないかな」


「もう10年以上は来ている。味もそうだし、お客さんの接客・接待の仕方がすごくファミリー的な感じ。食事してなくても通る人が、朝は学校の子どもたちとか声掛けたりして、皆。なじんでる、味も一緒で」

 ワンオペで苦労も多いですが、東京の中心・千代田区で老若男女問わず長年、地域に溶け込み、愛されています。

味の萬楽 女将 古室真由実さん
「(Q.バイトはもう一度雇わない?)来てくれたらいいなって、呼び掛けとかはするけど、価格もそれに合わせて上げなきゃいけない」
「(Q.今後はどんな店に?)皆が安心して来られる店がいい。長く続けたいんでね」

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