
うま味がぎゅっと凝縮したアサリは今が旬。おいしく食べる方法を教わってきました。
■旬のアサリ おいしい食べ方
春が旬の食材「アサリ」。菜の花とパスタを絡めれば、春爛漫の限定メニュー「ボンゴレビアンコ」の完成です。
アサリは今がおいしい季節。春から初夏にかけて、産卵期を迎えるため、身が肥えていて、プリプリです。
AWkitchen TOKYO 中村朋弘さん
「この時期、産卵前なので身がふっくらしていてかみごたえもあって味わい深いダシが出るのが特長。今年もおいしいアサリがとれている」
アサリの産地、東京湾に面した千葉県木更津市では…。
名物料理が続々と登場。アサリやタケノコなど、春の味覚を混ぜた「アサリご飯」です。
明治時代から続くアサリ料理の老舗店には、お客さんが殺到。
シニアの団体客が舌鼓を打つのは、アサリ尽くしの豪華ランチ「アサリ膳」です。アサリを衣で包んだ串揚げに、アサリの炊き込みご飯。さらに、アサリのみそ汁も。アサリの佃煮も付いています。
東京湾で育った、旬のアサリの特長は…。
宝家 女将 鈴木希依子さん
「濃い味が出るのが特長で、特にこの時期は一番の旬なので、非常に良いダシを味わえる。ミネラルが豊富なので体にも良い。潮干狩りの時期でもあるので多くの人が来ている」
東京湾では、潮干狩り場も続々とオープンしています。
大粒のアサリを次々とゲット。かつて、アサリの一大産地だった東京湾。近年、漁獲量は激減してしまったものの木更津市の海岸では今年、天然のアサリが比較的豊富だといいます。
東京湾を挟んだ向かい側、東京では外国人観光客も日本のアサリに感激です。台湾からの女性が、てんこ盛りのアサリ丼を初体験。
台湾から来た人(30代)
「おいしい」
江東区の郷土料理として知られる「深川めし」です。主に2種類あり、1つはアサリの「炊き込みご飯」。こちらの店では、大粒の国産アサリをふんだんに使い、かつおだしで炊きあげています。
深川めし2種類目が、鉄鍋でアツアツに熱したアサリとダシ汁をご飯の上に豪快にかける「ぶっかけ」です。卵黄を2つ乗せたら、名物「深川丼ぶり」の完成。
古くから庶民の味として親しまれてきたという江戸の伝統料理で、アサリのエキスがたっぷりと染み出しています。
台湾から来た人(30代)
「本当に新鮮です」
卵の黄身をからめて…。
台湾から来た人(30代)
「よりおいしくなったわ。卵入りが気に入りました」
■旬のアサリ プロの秘訣は?
アサリのシーズン到来で、皆さん、家庭ではどんなアサリ料理を作るのでしょうか…。
50代の人
「バター炒めが好き。あとみそ汁」
4歳の女の子と母親
「貝のパスタ」
「(Q.ボンゴレ?)そうですね」
そこで、ボンゴレをおいしく作る秘訣をプロに聞きました。教えてくれるのは、イタリア料理店のオーナーシェフ、足立義紀さんです。
ダッチ マル デ イタリア 足立義紀シェフ
「(Q.ボンゴレビアンコのおいしく作る秘訣を教えてもらえますか?)秘訣、そうですね。水分量の見極めが大事。最後にオリーブオイルを足してぐるぐる混ぜ」
「(Q.家でも簡単にまねできる?)1回見ていただければ」
アサリをふっくら仕上げておいしく仕上げる秘訣は、水分量の調整だといいます。
ふたをして、強火で2分ほど熱すると…
殻が開くと、アサリのダシがたっぷりと染み出ています。
ダッチ マル デ イタリア 足立義紀シェフ
「火を入れる時間は短くしたほうが良い。そのほうがジューシーなふっくらした身になるので、なるべく短い時間で強火でわっと。それがポイント」
ゆでたパスタを絡めて少し煮つめたら終わり、となりそうですが最後にポイントが…。
仕上げに、オリーブオイルを10cc加えます。
ダッチ マル デ イタリア 足立義紀シェフ
「最後にオリーブオイルとアサリのゆで汁とパスタの麺を乳化で一体化させる。これがぐるぐる混ぜ。ぐるぐる混ぜることによってアサリのダシ汁とオリーブオイルとパスタの麺、それぞれ別だったものが一体化しておいしく仕上がる」
アサリのエキスが凝縮した絶品ボンゴレビアンコ。春の食卓に彩りを与えてくれそうです。